病名で判断せず、個人の症状に丁寧に対応していくのがホメオパシー。
うっかり辛いものを食べて、すっかり調子が悪くなってしまった!という時にもレメディは役立ちます。
おなかのトラブルに使えるレメディはセルフケアキットの中でもたくさんあります。
Ars.(アーセニカム)? Chin.(チャイナ)? Nux-v.(ナックスヴォミカ)? 他にもまだありますね。
今回も一つのケースからレメディをご紹介します。
レメディを選ぶための注目ポイントも解説します!
ケース
11:30a.m.過ぎから、下痢が3回。
昨夜の麻婆豆腐が辛かった。(食事22:30過ぎ)
唐辛子の種まで入っていたし、山椒・胡椒も粒で入っていた!
辛すぎて半分までしか食べられなかった…。
(胃が)こんなに荒れる(炎症)ってことある?
腹痛っていうか、お腹が疲れた…。
「ふぅ…」って感じ。胃もたれ。
食欲はある。お昼はジェノベーゼパスタを食べた(完食)。
便は見てない。感覚的にも水っぽいとかドロドロとかわからない。
おならはそんなに出ない。
足が冷たいのはいつも。親指が冷たい。
昨日? 上司は休みだったけれど、電話も一つもならなく穏やかな日だった。
ケース(解説編)
どこからレメディを考えるのか解説編です。
太字はレメディを選ぶために必要だった情報、ポイントにはホメオパシーで考える時の言語を加えました。
*
11:30a.m.過ぎから、下痢が3回。
下痢/ひんぱんに
昨夜の麻婆豆腐が辛かった。辛すぎて半分までしか食べられなかった…。
食べ物/辛いもので悪化
(胃が)こんなに荒れる(炎症)ってことある?
胃/炎症
腹痛っていうか、お腹が疲れた…。「ふぅ…」って感じ。胃もたれ。
胃/疲労感
食欲はある。お昼はジェノベーゼパスタを食べた(完食)。
便は見てない。感覚的にも水っぽいとかドロドロとかわからない。
おならはそんなに出ない。
足が冷たいのはいつも。親指が冷たい。
昨日? 上司は休みだったけれど、電話も一つもならなく穏やかな日だった。
*
辛い食べもので悪化
ひんぱんに下痢
胃の炎症
胃の疲労感
解答とまとめ
上記から、今回の場合はPhos.(フォスフォラス)です。
このレメディの得意とする身体部位に「粘膜(胃、腸)」があります。
このレメディの特徴は以下です。
- 外的な影響を受けやすい
- 周りとの境界線がない
「粘膜」というのは自己ではないもの(非自己)ともっとも触れ合うところです。
相互作用を大切に考えるPhos.(フォスフォラス)は、影響されやすく敏感でもあるので一方的な関係では疲労してしまいます。
今回のケースで変わった表現だなぁと思ったところは、
お腹が疲れた…。「ふぅ…」って感じ。
「下痢」「胃もたれ」等と、断定した症状で考えると、どのレメディを選んだらよいのかわからなくて行きづまってしまいます。この方は痛みはありませんでした、もたれるような消化不良があったわけでもありませんでした。
強めな接触があったために疲労してしまったという感覚でした。
病状に合わせて種類の違うレメディを同時に摂るのも、それはホメオパシーではありません。
このような急性症状には、あまり聞いたことのない表現など、聞きもらさずしっかり判断材料に入れてあげると、レメディを選びやすくなります。
レメディを選ぶときには、変わっている症状や表現を含む全体を見ること。
これらをおさえた1種のレメディを。
セルフケアでは、実際に起きていることと本に書かれていることのニュアンスをつかめず、的確なレメディーに行きつけないこともあります。
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